暦の上では秋ですが、まだまだ暑い日が続いてますね。こう暑いとアジア料理が食べたくなるんですが皆さんはいかがでしょうか。本日はそんなアジア料理の中でも人気がある【海南鶏飯(かいなんけいはん)】についてのご紹介です。
海南鶏飯とは
海南鶏飯はアジア地域で広く浸透している茹で鶏とその茹で汁で調理したご飯を共に皿へ盛り付けた米料理です。日本では「カオマンガイ」という名で認知されているのではないかと思います。
現地では主に屋台料理や専門店、ショッピングセンターのフードコートなどで食べる事ができる庶民的な定食料理として位置付けられています。
北は中国から南はインドネシアまで幅広く浸透している海南鶏飯は国それぞれによって調理法、使用するタレなどで独自の味や食べ方がを生み出しています。
発祥と基本的な調理方法
海南鶏飯は中国の南シナ海に位置する海南島文晶市の名物となっている「文晶鶏」(ウェンチャンジー)の派生料理です。香港、シンガポール、タイなどへ移住した海南島出身者の華僑が、海南島では昔から農家などで家庭料理として食べられていた鶏肉と米飯の料理を故郷の料理として伝えてきました。
海南鶏飯の素となった、「文晶鶏」(ウェンチャンジー)とは?
中国海南省文晶市産の鶏。また、その鶏を用いた鶏肉料理こと。
海南には「鶏がなければ宴会にならない」という言葉もあるほど鶏肉料理は親しまれており、近代以降に文昌の人々が南洋に広がるのに合わせ、文昌鶏も海南島の外にも広がり、やがて東南アジア全体に知られる人気のある食材、料理となりました。
文昌鶏の最も代表的かつ伝統的な調理法は「白切鶏(茹で鶏)」です。毛を抜いた丸鶏を熱湯に浸して柔らかさを保持したまま加熱調理します。その後、微塵切りにした生姜や塩を含むミックススパイスに浸します。文昌鶏の皮は黄色く脂ぎった見た目ですが肉は乾いており、養鶏場の鶏よりも歯ごたえがあります。
海南鶏飯 基本の調理方法
- 鶏の脂で炒めた白米炒める。
- 茹で鶏のスープで1の米を炊く。
- 炊けたご飯に茹でた鶏肉のぶつ切りを添える。
鶏肉の旨味がご飯に染み込み、あっさりとした上品なうま味が特徴。鶏肉の脂分がゼラチン状に固まった食感を楽しむ料理なので調理後に冷ました鶏肉を使用する。さらに茹で鶏のスープを添えるのが一般的なスタイル。
いろんな国の海南鶏飯
タイ🇹🇭 カオマンガイ
「カオ」はご飯、「マン」は油、「ガイ」は鶏肉を意味します。
みそをベースにした甘辛いタレがついており、食べるときにかけていただきます。薄く切ったきゅうりやパクチーが添えられている事が多いです。
シンガポール🇸🇬 シンガポールチキンライス
使う食材や、米と鶏肉を一緒に炊くという調理方法は基本的に同じで、添えられているタレに違いがあります。
タレは黒しょうゆをベースにした甘辛いタレ、ショウガとレモンのタレ、チリソースの3種類のタレを使い分けて食べる方法が一般的です。
ベトナム🇻🇳 コムガー
ベトナムの鶏飯「コムガー/Cơm Gà」は、海南風をはじめ、ロースト、グリル、揚げ、ほぐし鶏、など実にバリエーションが豊富。さらに地元の人気店では、ブロイラーではなく、地鶏を使うことが絶対です。
マレーシア🇲🇾 インドネシア🇮🇩 ナシアヤム
インドネシア語で「ナシ」とは米、「アヤム」は鶏を意味します。
鶏肉は茹で鶏、焼き鶏とどちらもあります。添えられるソースも醤油ベースのものやチリソースが卓上にあったり、鶏肉にあらかじめしっかりと味付けをしたものでソースなしで食べるスタイルがあったりと食べ方のバリエーションが豊富です。
カンボジア🇰🇭 バーイモアン
出汁で炊いたご飯に焼いた鶏をのせたスタイルです。
台湾🇹🇼 ジーロウファン
一般的にはご飯に裂いた鶏胸肉を乗せた料理ですが、実態は蒸した鶏もも肉を使用したもの、七面鳥の肉を使用したものなど、様々なスタイルのものがあります。
カオマンガイ 美味しいタレのレシピ
最後に自宅でも簡単にできるカオマンガイのソースレシピをご紹介します。茹で鶏はもちろん生野菜や冷奴にもよく合うので是非試してみて下さい。
作りやすい分量
- 生姜 (ざく切り)30g
- にんにく(みじん切り)1かけ
- 乾燥唐辛子(小口切り)1本→なくてもOK
- みそ 大さじ2
- 醤油 大さじ1と1/2
- シーズニングソーズ 小さじ1
- 砂糖 大さじ2
- 酢 小さじ2
上記をすべて混ぜ合わせます。
シーズニングソースはカルディーなど輸入食品のお店で手に入ります。日本でいうたまり醤油に近いもので独特の香りがあります。アジア料理好きな方はチェックしてみて下さい。どんな食材にも合いやすいのであるとソースがわりになって便利です。
おわりに
今回は海南鶏飯についてのご紹介でした。中国から広がった海南鶏飯。いろんなスタイルに変化し国独自の食べ方がたくさんありますね。もし現地にいけるならいろいろと食べ比べてみるのもおもしろそうです!
アジア旅行に行かれ際には是非このメニューをチェックしてみて下さい!
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