料理が物語の鍵 フード小説

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じわりじわり‥心に染み渡る1冊

マカン・マラン  ー二十三時の夜食カフェー      古内一絵 作

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商店街を入った路地裏に、夜中ひっそりと営業しているカフェ「マカン・マラン」がある。そこには様々な悩みをもつ人が導かれるように集まり、店主でドラァグクイーンのシャールが振る舞う手料理と心にしみる言葉に背中を押され、新しい一歩を踏み出す。


著者の古内さんが会社員時代に思い描いていたお店を舞台に物語は繰り広げているそうです。登場人物達の悩みにはリアルに共感できる点が多数あって、そこで振る舞われる料理もあたかも自分にむけて供されているように感じ、心にじわーっと染み渡るような感動を覚えました。

現代人が抱える悩みにぐいっと切り込み、私達が求めている背中を押してくれる言葉がちりばめられた処方箋のような1冊。登場する食事もマクロビや薬膳を思わせる優しい1品1品。それぞれの料理を想像しながら読み進めていくのも楽しい1冊です。

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自分の心の声に従って

パンとスープとネコ日和          群 ようこ作

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出版社に勤める53歳のアキコは食堂を営む母と二人暮らしで、料理専門学校を経営している先生の料理本の出版に携わっています。そんなある日、母が突然倒れて亡くなってしまい、会社の人事異動では経理部への辞令が出るのでした。この二つの偶然が重なって、アキコは思いもよらなかったお店を開くという人生を選択します。猫のタロに癒されながら、相棒のシマちゃんと二人で始めるパンとスープ店の物語。



自分のやりたい事を迷いなく実現していく主人公アキコ。羨ましくもあり、そんな逞しく突き進むアキコをいつしか応援したくなってしまいます。お店を経営する上でいろいろとトラブルがあるものの、アキコをとりまく人々が時に寄り添い、手を差し伸べます。さりげなく描かれるその部分も心温まるところ。

アキコのように強くはなれないけれど、時にそのさばさばした一言に励まされる1冊です。(現在シリーズ5巻まで出ています。)

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悩みに効くメニュー

今宵も喫茶ドードーのキッチンで。      標野 凪

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住宅地の奥でひっそりと営業している、おひとりさま専用カフェ「喫茶ドードー」。この喫茶店には、がんばっている毎日からちょっとばかり逃げ出したくなったお客さんが、ふらりと訪れる。店主そろりが今宵も「あなたの悩みに効くメニュー」をご用意してお待ちしております。

ちょっとくせのある店主そろりが悩みあるお客さんにさりげなく寄り添い、悩みの原因を紐解く手助けをしていく。その時々で出されるメニュー名もユニークでどんなメニューなのかと想像するのまた面白い一面です。あからさまにではなく、あくまでさりげなく。そんな細やかな心配りにホッと一息つける1冊です。

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気になる1冊を是非あなたの本棚に。普段の生活に寄り添う1冊になれば幸いです。


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